2024.03.23

人間ってマジで薄情なもので、どれだけ大好きと思っていても1ヶ月後には全く変わっていたりする。最初流出した時は「それでも私は好きだしオタク続けるぞ〜」と思っていたけど、心の底からは好きでいられなくて、だんだん好きの気持ちが剥がれて、より自分の都合の良い人の方に張り付きに行って、彪太郎くんを好きと言えるか微妙な所までいた。

 

結局、誕生日に何かしようという強い気持ちも生まれず今日この日を迎えてしまった。朝から雨が降ってて「岡﨑誕生日なのに雨なんてプークス」くらいに思っていた。朝から美容院に行きカフェでゆっくりする予定しか入れなかった。


カフェの窓から雨を見つめながら去年のこの日も雨だったことを思い出した。19歳ほやほやの彪太郎くんに雨でドロドロな姿で会いに行きたくないなと悲しみに暮れていたから記憶に強く残っている。松竹座の前でしなしなになったチケットとスプパラの看板とで写真を撮ったことも鮮明に思い出せる。

 

人間ってマジで面白いもので、こんな些細なことで気持ちが全く変わったりする。去年の雨の日から今日までの1年間の思い出が雨と共に流れてくる。楽しかった。本当に楽しかった。大好きだった。彪太郎くんの笑顔のために生きたいと思った。彪太郎くんが頑張っている姿を見て私も頑張りたいと思った。

 

そういえば、つい先日彪太郎くんの夢を見た。彪太郎くんが変なボケをかまして大スベリし他Lilメンバーと「彪太郎それはモテへんわ」とケラケラ笑う夢。楽しい空間だった。彪太郎くんは「モテるわ!」って笑ってた。ぷりぷり怒っていて可愛かった。私はまだ彪太郎くんのことが好きなんだと思う。

 

 

 

岡﨑彪太郎くんへ
20歳の誕生日おめでとうございます。

記念すべきハタチですね。何が記念なんだろうね。キリが良いし、お酒は飲めるようになるしタバコも吸えるようになるから記念なのかな。なってみるとわかるけど19歳の昨日も20歳の今日も何も変わらないはずなのにね。ただ、私は彪太郎くんがハタチになったことがたまらなく嬉しいよ。

いわゆる大人の仲間入りをして世界の見え方が変わりこれまでと違うことで悩むことも増えるでしょう。それでも大丈夫です。人間は薄情なのでいつの間にか忘れているし、人間は面白いものでいつの間にか仲間になっているものです。世界は広いし時間は沢山ある。気付いたら解決しているものです。好きなように生きてね。私はそんな彪太郎くんが大好きだよ。

 

またいつか会える日を楽しみにしています。

改めて岡﨑彪太郎くん20歳の誕生日おめでとう!

 

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まあ、それも人生ってやつ(リーディングアクト『一富士茄子牛焦げルギー』)

 

先日、自担であるLil かんさい岡﨑彪太郎くんの記念すべき初単独主演・初外部舞台 リーディングアクト 『一富士茄子牛焦げルギー』が無事幕を降ろしました。情報解禁されたのは2023年9月27日12時。あれから3か月。衝撃が走ったあの時のことを未だ鮮明に思い出せるのに時の流れって速いですね。

 

さて、そんな " 自担の初単独主演・初外部舞台 " 。私はその舞台期間中、悲しくも面白い貴重な経験をしました。本当に笑けてくるような経験。私の財産の一つになったこの経験。この経験を忘れないためにここに記録を残します。

 

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本舞台が開幕する2週間前。華金で友人とお泊りをした次の日。まだ友人が眠る中私は目を覚ました。普通の日だった。私はいつも通りLINEの通知を確認した。

その日は滅多に連絡など取らないのに姉と母からLINEが届いていた。それぞれから10件ほど。珍しいなと思った。そして、嫌な予感もした。メッセージを確認した。内容は「ばあちゃんが死んだ」だった。

ばあちゃんの死因は「致死性不整脈」。「おかん」と同じく突然の別れだった。

 

ばあちゃんは親族が苦手な私が大好きな数少ない人だった。控えめで少し天然でお茶目な人だった。好きなエピソードと言えば、布団を片付けなきゃいけないのに布団の内側に立っていたことかな。それじゃ布団片付けられないよばあちゃん。あとは、ばあちゃんが欲しいって言ってダイ〇ンの掃除機を買ったのにずっとほうきとちりとりで掃除してたことかな。ばあちゃん、高いんよそれ。少し亭主関白なじいちゃんの後ろをちょこちょこと歩く背の低いばあちゃんが可愛かったなあ。じいちゃんも待ってくれたらいいのにね。じいちゃんに置いて行かれるたびに「ごめんねえ、私足悪いから」と言うおばあちゃん。ゆっくり景色が見られるから大丈夫だよ。

最近は認知症が始まっていたばあちゃん。少しボケたことをするたびに、じいちゃんに怒られていたばあちゃん。ばあちゃんは悪くないのにね。でもじいちゃんも心配なんだろうね。お母さんによるとじいちゃんに怒られる度、ばあちゃんは小さな反抗をしていたらしい。お母さんに「じいちゃんに怒られた…」って報告したり、持っていたお菓子をペッと投げて片したり。そんなところがお茶目で可愛いばあちゃん。ただ、そんなばあちゃんの最近の口癖は「私ボケてるから、ごめんねえ」だった。

私はばあちゃんがそう言うたびに「ばあちゃんは悪くないよ、ごめんね」と言った。ばあちゃんは前より思考の糸がこんがらがりやすかった。だから私はなるべくほどいてあげるようにした。「私何をすればいい?」と聞かれたら「今は私が洗い物をするからばあちゃんはお菓子だしてもらっていい?」と答えた。ものが多くて煩雑になっていた台所を整理整頓してばあちゃんが使いやすいようにした。ばあちゃんが少しでも前向きに生きられるように、何があっても後悔しないように、できることをした。私は少しでもばあちゃんのためになれていたのかなあ。

 

お通夜でも葬式も火葬の時も私は泣いた。止められなかった。ばあちゃんがもうこの世にいない現実を受け止めきれるほど強くなかった。

 

ばあちゃんが亡くなって2週間後、リーディングアクト『一富士茄子牛焦げルギー』が開幕した。正月、遺影、おかん、幼少期、餅、お雑煮、蛍の光…どれもばあちゃんとの思い出を簡単に想起させた。私はまた泣いた。溢れて止まらなかった。お通夜でも葬式も火葬の時も私は泣いたのに。目の前には大好きな岡﨑彪太郎くんがいるのに。羽野さんと橋本さんの演技だって素晴らしいのに。物語だって素晴らしいのに。私は泣いた。

思春期に家を飛び出した私を快く受け入れてくれたばあちゃん。私にとっては母親同然だった。バイトの休憩時間にばあちゃんがあの小さい手で作ったと思えないくらいでかいおにぎりを食べるのが好きだった。子供の時から正月はばあちゃんの家で過ごすのが当たり前だった。もう一緒に紅白を見れないんですね。最近の女性アイドルに小言を言うおばあちゃんはもう見れないんですね。炬燵のある部屋で蛍の光を歌うばあちゃんはもう見れないんですね。ばあちゃんのおせちはもう食べられないんですね。菜っ葉だけ入ったお雑煮ももう食べられないんですね。餅をつくじいちゃんのサポートをするばあちゃんはもう見れないんですね。正月はその光景を見るのが風物詩でした。最近は正月が来るのを気にしすぎて、11月中旬からそわそわしていましたね。ボケが進むばあちゃんのことを心配しながらも、ずっと生きていて欲しかったよ。私にとって本当に大切な人だった。

 

1公演終わる度、ばあちゃんがいない正月が近づくのが怖かった。回を重ねる度、目から溢れる涙の量は増えていった。私は迫る現実に耐えられそうになかった。焦げルギーが終わらないで欲しかった。

 

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12/28 昼公演終わり、残りあと1公演まで迫った。夜公演までは2時間ほど時間があった。ご飯を食べた方が良いよなと思いつつ、何かがお腹に入る気がしなくて青山を散歩した。寒すぎないちょうどいい気温で歩くのには最適な気候だった。歩きながら思考を整理しようとした。けど、やっぱり夜公演が終ったらばあちゃんがいない正月が来るという事実は頭から離れなかった。呆然としながら私は青山の街を歩いた。ただ、そうはいっても岡﨑彪太郎くんの初単独主演・初外部舞台もあと1公演で終わるというのも事実だった。私のモットーは「後悔しないように全力を尽くす」だ。大好きな人の一生に一度の舞台で後悔はしたくない。ひとまず自分ができることは夜公演中にお腹を鳴らさないことだなと思った。私はご飯を食べることにした。

私は近くにあったタリーズに向かった。しかし、見るからに満席だった。仕方が無いので他の店に目をやった。近くにレトロカフェがあった。雰囲気もよさげだったので即断即決でその店に入ることにした。

店員から角の席とその隣の席のどちらがいいか聞かれた。角の席には綺麗なステンドグラスがついていてよさげだったのでその席に座ることにした。席についてバナナジュースとスコーンを注文した。原作の「バナナパンツ」のシーンが好きだったのでバナナジュースを頼んだのだ。頼んだものが届くまでの間、私は原作を読みなおそうとした。後悔しないように復習をしておこうと思ったのだ。そこで何を思うわけでも無くふと周りに目をやった。すると、斜め前に座る女性のカバンから絵本が飛び出しているのが見えた。「このご時世絵本を持ち歩くなんて珍しいな」と思った。気になってその女性が話している相手に目をやった。話している相手は原作者のたなか しん先生だった。

 

戸惑いを隠せなかった。遡ること1時間前、私は通算3回目の先生のサイン会に参加し、「おばあちゃんが亡くなって初めての正月耐えられる自信がありません」と話したところだった。その話を聞いてくれた、サインをくれた先生が、隣にいたのだ。

さすがに原作者の横で当人の作品を読む訳にはいかないので原作をそそくさとカバンにしまい、全然先生の存在に気づいてませんよ感を醸し出しながら岡﨑彪太郎くんのことを考えてこしらえたネイルチップを付け始めた。手が震えていた。

先生はインタビュー中だった。私はインタビューが終わったら原作が大好きなことを伝えようと思った。横目でチラチラ見ながら私は黄色のネイルチップを親指から順に付けていった。

少ししてインタビューが終った。私はその瞬間先生の方を見た。すると先生もこちらを見ていて、話しかけてくれた。「もうサイン会に3回も来てくれている子なんです」とインタビュアーの方に紹介まで頂いた。

 

正直そこからの記憶は定かではない。先生が隣にいる、話しかけてくれたという事実にテンパったのだ。頭の中にあるいろいろな言葉がそのまま口から出た。原作が大好きなんです、バナナパンツのシーンが大好きでバナナジュースを頼みました、OP映像の絵は描きおろしですか?焦げルギーが大好きすぎて全公演入っている上にメモも取っています、こんなこともあるんですねこれも運命ですかね元気出てきました。そんなことを口走っている間にバナナジュースが運ばれてきた。笑いが止まらなかった。タイミングよ。先生は溢れて止まらないばあちゃんの話も笑顔で聞いてくれた。そして、最後にツーショットまで撮ってくれ、夜公演のサイン会に向かった。

 

一瞬の出来事だった。途端に静かな空間が訪れた。私はバナナジュースを飲んだ。バナナパンツのシーンを思い出してフフッと笑った。少し氷が解けてさっぱりとしていたがすごくおいしく感じた。カフェを出ると澄み切った青空が広がっていた。心地の良い風が頬を撫でた。私は嬉しくなって写真を撮った。

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夜公演が始まった。なんだか、泣かないようなそんな気がしていた。なんとなく、正月もこの家族が一緒にいてくれるようなそんな気がしてきたのだ。餅を焼いたらぼくとおとんが「焦げルギー」の話をしてくれるだろうし、ばあちゃんがいない事実に悲しんでいたらぼくが隣にいてくれるだろうし、ばあちゃんが「自分だけの答えを見つけて参りましたって言わせてみ」と言ってくれるような気がした。蛍の光を歌うシーンで毎公演泣いていたが、この公演では泣かなかった。これからはおばあちゃんの影と一緒にぼくとおかんとおとんも一緒に歌ってくれる気がしたからだと思う。あーやっぱり「お別れか?」「お別れや」のシーンは泣いた。ばあちゃんとのお別れは寂しかったんだと思う。でも、これまでのような後ろ向きな気持ちはなかった。

最後、一本絞めをしたとき、私の中のスイッチがパチッと切り替わったようなそんな気がした。ばあちゃんが亡くなって2週間、このタイミングで大好きな岡﨑彪太郎くんの初単独主演・初外部舞台が開幕し、その舞台が『一富士茄子牛焦げルギー』だったのは運命やったんかなと思った。

 

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私は今実家に帰ってきています。先日三七日も終えました。ちょっと泣きました。けど、私は元気です。昨日じいちゃんとおじさんが餅をついていました。そこにばあちゃんはいませんでした。けど、近くで見ていてくれているような気がしました。今日の朝は餅を食べました。ちゃんと焦げ目がついたので嬉しくなりました。餅は3個食べました。あと2個は食べれたかもしれません。

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岡﨑彪太郎くん、初単独主演・初外部舞台 リーディングアクト『一富士茄子牛焦げルギー』全11公演お疲れ様でした。きっとこの1週間のことを私は一生忘れないでしょう。このタイミングで、このストーリーを、記念すべき初単独主演・初外部で演じてくれてありがとう。運命やったんかな。知らんけど。

 

そして、カフェで出会ってくださったしん先生、本当にありがとうございました。あの運命的な出会いが無ければきっと私はまだ暗闇の中でなんとなく光を見つけてなんとなく生きていたと思います。本当にありがとうございました。今度個展お邪魔しますね。

 

人生って楽しいことが溢れてるねんな。